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元祖コスパ pt.1

数年前から世の中、何かあれば



「コスパ、コスパ」。



特にこの略語についての説明は不要だとは思いますが




私自身、プライベートでもほぼ使うことはありません。



社内の人間も皆どういうわけか「費用対効果」、もしくは「コストパフォーマンス」



と、略することなく発します。なぜでしょうか。






現代社会は日々更新される略語の嵐です。




我々はいつの間にか、さも前から使っていたかのように、



しかし流行を意識したニュアンスで新出略語を会話の中で登場させます。



限られた業界やネットで生まれた言葉が



現実世界や仮想空間の広域で認知されてくるともうそれは略語ではなくなり



在来語として無意識に認識してしまいます。



ためしに、たった1年間だけでも世を離れ、うつつを抜かしていると



一般会話は聞いたことのない外国語になってしまい我々は混沌に陥り戦慄することでしょう。





ではどうして我々は自ら生み出した濁流に必死に抗わなければならないという、



ある種のマゾヒズムとも言えるこの文化の発展を受け入れてきたのでしょうか。



そこには「長々と書く・言う」ことが面倒だ、紙の無駄だなどといった



効率化や経済性の追求以上の何かを感じられずにはいられません。



なぜならこういった利便性に対しての抑止力も働いているからです。



略する行為は時に無礼に相当することもあり、



たとえば初対面の目上の人との会話の中で



「私はパ・リーグ(パシフィック・リーグの略)が好きです。」



という発言は何ら問題ありません。



しかし次のような発言はいかがでしょうか。



「私の父親もヒラリーですよ。」



だめな気がする。



ヒラリー=平のサラリーマン



言葉の持つ意味ではなく、字面の軽々しさに不快感を抱かずにいられません。



ためしに発音してください。ヒラリー。



膝の力が抜けます。言われた側は意味も分からぬまま地面に伏すことになるのです。








つまり、略語文化は果たして推し進めるものか、



また慎んでいくものなのかよくわからないことになっているのです。



略語の歴史を紐解くと



日本では明治以前よりその文化は存在し



私は知りませんでしたが、「浴衣」や「お盆」も略語のようです。




ということは我々人間には前述した効率化を図ったりや、そもそもヒトの持つ面倒臭い習性の他に



「略したい行為・またはその欲求」というものがどうやら遺伝子に組み込まれているような気がします。







そう考えると私の周囲で



「コスパがすごい!」などと言う人が極端に少ない、ということは



限定エリアで遺伝能力が減退の途を辿っているのでしょうか。



これは由々しき事態です。





しかしながら答えはNOです。



あえてコスパ、と言わないアンチコスパ族は知っています。



この言葉を発した時に沸く言い知れぬ脱力感を。




これは遺伝子が持つ欲求云々とは全く別物であるのです。




「コスパ」はどこかの地域密着型スーパーの名前っぽい。



そんな連想をしてしまうのは私だけではないはず。



意味は費用対効果。わかっている。



だのに最初に頭に浮かぶのは大量のティッシュボックス、



そして大量の詰め替え用洗剤、



大量の菓子類と婦人用ブラウスが店舗外にて粗雑に展開されている平屋のスーパーだ。



看板には斜体の太字で力強いフォントだ。




そして、立地は荒野だ。




荒野でなければ「コスパ」ではない。



客は一様に紙袋を持参している。そんな愛された、少し哀愁漂うスーパーなのだ。





おそらく皆同じ思いなのだろう、「コスパがすごい。」と言わないのには理由があった。



そもそもコスパが凄いことにはならないからだ。



商圏は決まっている。一日の客数は数十年前から一定だ。



だからセールの必要がない。長く細く地元で頑張っている。



一時的にコスパが凄いということはない。





しかしその裏では絶え間ないコスパスタッフによる日々の改善が為されている。



毎日一定の客数を確保するにもそれなりの努力が必要だ。



だから、「実はコスパはすごい。」



という表現が合っている。しっくりくるのだ。




まあ何の話か分かりませんが、次回「元祖コスパpt.2」に続きます。




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